— Newsletter Archive: Newsletter Vol. 27, 2025/10/22 —
皆さんも利用されている Amazon のいくつかの配送センター (Fulfillment Center) では、一般向けの見学ツアーが実施されています。
米国ではパンデミックでしばらく見学ツアーは行われていませんでしたが、先日見学ツアーが再開されていることに気付き、会社の同僚と近くの配送センターの見学ツアーに参加してきました。
今回は、その見学ツアーの様子をもとに、最新の物流現場における自動化と人の協働環境を紹介します。
2025年10月30日(木)・31日(金) にマリンメッセ福岡で開催される「DXPO 福岡’25」に、倉庫業務の効率化を支援するDXソリューション「HAKO-FLO」を出展いたします。
出展に関する詳細は、本ニュースレター末尾のご案内をご覧ください。
巨大倉庫の中に広がる「見える化」された物流の世界
このツアーは、注文ボタンがクリックされたその先の流れを Amazon が一般の人々に公開する取り組みの一環として行われています。見学者は、Amazon が自ら「魔法のような仕組み」と呼ぶ、テクノロジーと人の力が融合した物流の舞台裏をガイドの案内で実際に歩いて体験できます。
今回訪問したのは、シリコンバレー郊外トレーシー市の物流センターが集まっているエリアに位置する Amazon 配送センター (OAK4) で、総面積約18万7千平方メートルの敷地に建設された9万4千500平方メートルのメイン倉庫の巨大さに圧倒されます。

メイン エントランスを入ると、セキュリティゲートが並び、その先には社員向けの福利厚生や教育支援制度の案内が目に入ります。セキュリティゲートの上には 「Work Hard. Have Fun. Make History. (一生懸命働き、楽しみ、歴史を作ろう)」 というスローガンが掲げられていました。
ツアー開始前にはガイドから Amazon 配送センター内の大まかな流れが説明され、 Amazon の賃金や福利厚生についても説明されました。その後見学者にヘッドセットが配布され、配送センター内のフロアに案内されます。フロアに入ると常に大きな稼働音が響いていて隣の人とも会話が難しいほどで、ツアー中はヘッドセットを通してガイドの説明をきくことができます。
ロボットと人が共に働くオペレーションの現場


まず案内されたのは、Amazon Robotics (旧 Kiva Systems) が開発した無数のオレンジ色の自律走行ロボットが規則正しく動き回っている「ロボティックス フィールド (Amazon Robotic Field)」。床に配置された QR コードを読み取りながら、商品棚 (ポッド) を人の作業ステーションまで運びます。
人が作業するステーションは一定の間隔で並んでおり、作業者は一人ずつモニターの指示に従って作業を行っていました。
作業内容は主に「ピック (Pick、取り出し)」 と 「ストウ(Stow、棚入れ)」 に分かれており、ロボットが運んできた棚から商品を取り出してスキャンしたり、逆に商品を棚に戻したりします。全ての動作はシステムによって管理され、作業者はシステムの指示に従って作業を進めます。
ピックやストウの作業では、どの商品をどこに入れるか、または取り出すかをすぐに把握できるように、棚の該当箇所がプロジェクションシステムでライトアップされます。作業者が迷わず作業できるよう、棚の位置が視覚的に示される仕組みです。さらに、作業者の手の動きはカメラと AI によって認識されていて、商品が正しく棚やトート (箱) に入ったかどうかをリアルタイムで確認・記録しているようでした。
音楽も会話もなく、聞こえるのは機械音とスキャナーの電子音だけなのは異次元のような印象でした。
梱包エリアに進むと、「Batman (バットマン)」と呼ばれる巨大なロボットアームが重いコンテナを持ち上げ、人の手作業を支援していました。作業者はシステムの指示に従い、最適なサイズの箱を選び、商品を詰め、コンベヤーに乗せた後、自動印字機でラベルが貼り付けられます。すべての注文は同じプロセスで処理され、コンベヤーを通じて次々と出荷エリアへと流れていきます。
技術の圧倒と、人の存在の対比
このツアーを通して最も印象的だったのは、最先端ロボティクスが高度に統合された「自律的サプライチェーン」でありながら、同時に数千人の人間の判断力と柔軟性に支えられる「人間拡張型オペレーション」でもある点でした。
自律搬送ロボットは人と共存できる完全自律搬送システムで、障害物や従業員を認識して安全に移動しつつ、ほぼ 24 時間稼働する無停止オペレーションを実現しています。同時に、これらのロボットはクラウド基盤を通して膨大なセンサーデータを解析し、動線最適化や渋滞回避をリアルタイムで実行する、まさに「分散 AI による倉庫神経系」でもある点は、Amazon の技術力の高さを表しているのではないでしょうか。
しかし、この超自動化空間の中核には「人間の存在」があり、ピッキングや検品、品質管理といった工程では、ロボットの補助を受けながらも最終的な判断は人間の目と手が担っていたのは印象的です。
見学を通して見えたこと
このツアーは、最先端のロジスティクスを目の当たりにできる貴重な体験でしたし、Amazon の物流インフラの技術的洗練さを理解する上で非常に有意義な機会でした。自動化とデータ活用がどのように人の作業を支え、世界中の消費者に商品を届けているのかを実感できました。
今後の「人とロボットが共に働く未来」を考える上で大変参考になったと同時に、「ローマは一日にして成らず」という言葉を思い起こさせる体験でもありました。
もう一つ印象的だったのは、ガイドの説明が常に明るく前向きで、Amazon が強調したいテーマである効率性、革新性、待遇の良さが繰り返し語られました。見学していて楽しかったですし、このツアーはエンターテイメントの域に入っているとも思いました。
ツアー終了後、見学者には「Amazon FC Tours」のトートバッグが手渡され、皆さん笑顔で配送センターを後にしていました。
なお、物理的に Amazon 配送センターを訪問するのが難しい方は、こちらのサイトからバーチャルツアーに参加することもできますので、お試しください。
今月 10月30日(木) ・ 31(金) に、マリンメッセ福岡で開催される「DXPO 福岡’25」にて、倉庫 DX ソリューション「HAKO-FLO®」を出展いたします。
会場では、実際の操作感を体験いただけるデモ機を展示し、現場での導入イメージを具体的にご確認いただけます。
さらに、ブースには HAKO-FLO® の開発・導入を担当するスタッフが常駐しており、お客様の課題やご要望に応じた個別相談にも対応させていただきます。物流現場の DX を検討されている方にとって、実機を通じて HAKO-FLO® の機能や効果を直接ご体感いただける貴重な機会です。
ぜひこの機会に弊社ブースにお立寄りください。





