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【北米 RFID 情報 (2022年12月)】倉庫・流通業界の展望 – ゼブラ社 倉庫業界の展望調査レポート

 先日米Zeba Technologies Corp.社が(以下ゼブラ社) 倉庫業務に関するグローバル調査レポートを公開しました。このレポートはパンデミック前の 2019年に実施した「Zebra 2019年度倉庫業グローバル展望調査」の結果を踏まえ、2022年1月から2月にかけて同様のグローバル展望調査を実施したレポートで、3年後の 2025年及び 5年後の 2027年の展望についてレポートされています。

 今回のレポートでは近年の Eコマースの台頭を受け年々増加する物流量への対応に追われる中、パンデミックがサプライチェーンの課題を浮き彫りにしただけでなくそれらの課題への対応を加速させている実態が報告されており、サプライチェーンの全面的な可視化と連携の必要性が明らかになっています。またテクノロジーを導入することで生産性を向上するだけでなく倉庫作業環境の改善も期待されていますが、作業者は会社が支給する業務用機器に市販されているスマートフォンと同レベルの使いやすさを求めているようです。

本レポートでは 1,500名を超える企業経営者及び従業員からの回答がまとめられていて、実に 9割近い経営陣が新しいテクノロジー導入の必要性を認識しています。テクノロジーの導入にはある程度のリスクも伴いますが、8割を超える経営陣がテクノロジーへの投資のメリットが導入しないリスクをはるかに上回ると考えていて、テクノロジーの導入時期も 8割を超える経営陣が 3年以内を想定しているようです。

 レポートは下記ゼブラ社のそれぞれのサイトで参照できます:

 倉庫業界の企業幹部は 2019年と比べ顧客の注文を時間通りに出荷することが難しくなっているとしていて、在庫の正確性や可視性に苦心しているようです。また Eコマースの増加によるオンデマンド経済に対応するため、今回の調査回答の 4割以上がこれまで以上に迅速な注文品の配送が求められていることに加え、輸送コストの上昇が倉庫業者にとって負担となっていると回答しています。

 また企業幹部の 8割強が、現場作業員が在庫の動きを個々に把握できるようモビリティを導入していると回答していて、業務内容や安全性、人間工学に合わせてデバイスの使用を最適化しているようですが、企業幹部及び従業員共に業務改善のためにさらなるテクノロジー投資の必要性を感じているようです。

RFID やコンピューター/マシン ビジョン(CV/MV)、産業用スキャン(固定式) などのセンサー系テクノロジーの利用が今後 5年間でより一般的になると予想する企業幹部は 9割を超え、企業は可視性の向上、リアルタイム ガイダンス、データ駆動型のパフォーマンスを実現する先進テクノロジーに投資することで物流チームの生産性の向上、資産・設備・人材のより良い活用を実現したいと考えているようです。