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「HAKO-FLO (ハコフロ)」RFID技術概要

— Newsletter Archive: Newsletter Vol. 7, 2024/2/14 —

物流管理ソリューション「HAKO-FLO(ハコフロ)」を活用し、入出庫時の計測、検品などの『入出荷管理』、『在庫管理』、『棚卸し管理』、貨物の損傷レポート作成といった『書類作成』など、人手のかかるマニュアル作業を効率化する事例をシリーズでご紹介します。

これまでのニュースレターで物流管理ソリューション「HAKO-FLO (ハコフロ)」の活用についてご紹介してきました。
今回のニュースレターでは HAKO-FLO が採用している無線タグ技術 RFIDについて、よくお客様からお問い合わせいただく RFID技術の特徴についてご紹介します。

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(1) RFID 技術の特徴
RFID (Radio Frequency Identification) は、近距離の無線通信を用いて ID情報などのデータを記録した専用タグ (通称RFIDタグ、荷札の一種) と非接触による情報のやりとりをする技術の総称です。人を介さずにRFIDタグからデータを読み込んで内容を認識する自動認識技術の一つとして知られています。 専用タグはRFタグ、もしくはRFIDタグ、ICタグなどと呼ばれ、データを書き込めるICチップ、アンテナ、PETフィルムなどで構成されています。専用の読み込み装置であるリーダライタを使えば、タグとの間で近距離無線通信が行われて情報がやりとりできるという仕組みです。

図1 – RFIDタグ構造 (Source: TOPPANエッジ(株)

一般的な RFIDの特徴は次の通りです:

  • 離れたところからでも読み取れる
    RFIDは数メートルから数十メートル距離が離れていてもデータの読み取りが可能です。
  • 箱の外からでも読み取れる
    RFIDは通信が届く範囲であれば、遮蔽物があってもデータを読み取れます。
  • 汚れに強い
    タグ表面の表示を読み取るわけではないので、RFタグが汚れていたとしてもほとんど問題なくデータを取得できます。
  • 複数のタグをまとめて読み込める
    RFIDは複数のRFタグを一度にスキャニングできます。

しかし、RFIDには以下のような苦手な点もあり、導入する際には考慮が必要です:

  • 読取り範囲
    電波が届く範囲にあれば、読みたくない RFIDタグも読んでしまう可能性があります。
  • コスト
    RFIDの導入にはデータ管理用のサービス、リーダライタ、RFタグの購入コストがかかります。
  • 読み取り精度
    RFIDは金属の近くに置くと通信が干渉を受けたり、水分を多く含むものに貼付すると精度が落ちたりするなど、環境によっては正しく通信が行われないことがあります。

(2) RFID タグのタイプ
RFIDタグにはパッシブ型とアクティブ型の 2つのタグタイプがあります。それぞれのタグタイプは、RFIDタグ自ら電波を発信するかどうかで分類されます。
アクティブ型タグの場合、内部にバッテリーを持ち自ら電波を発信して無線通信を行うため、数十メートルといった長距離通信が可能ですが、比較的価格が高くなるのに加え、バッテーリーのメンテナンスが必要となります。

図2 – パッシブ型タグとアクティブ型タグの概念図

パッシブ型タグは内部にバッテリーを持たず、RFIDリーダーライターなどの電磁波を利用するため、小型化・薄型化が可能であるのに加え、RFIDタグが破損しない限り半永久的に利用することが可能です。パッシブ型タグは自ら電波を発信しないため、アクティブ型タグに比べて通信距離は数メーターと短距離になります。

(3) RFID 規格
RFIDは無線電波を用いて情報をやり取りする技術です。その規格は、国際的な統一規格、業界固有の規格、地域の規格など、さまざまなレベルで設定されています。それぞれの規格は、特定の周波数帯域、通信距離、データ転送速度、エネルギー要件など、異なる特性と要件を持っていて、RFID技術がさまざまな産業とアプリケーションで広く利用されることを可能にしています。代表的な国際RFID規格には次のものがあります:

  • ISO/IEC 18000シリーズ
    ISO/IEC 18000シリーズは、RFIDワイヤレスインターフェイス標準の中で最も広く参照されている規格です。125 kHzから2.45GHzまでの範囲で、読み取り距離は数センチから数十メートルの範囲に加え、パッシブタグだけでなくアクティブタグも含まれます。
  • EPC Gen2(860〜960 MHz)
    EPC Gen2は、EPCグローバルによって開発されたClass1UHF RFIDエアインターフェイスの第一世代標準で、上記 ISO18000の一部に準拠しています。

周波数帯には、130~135kHz、13.56MHz、433MHz、900MHz帯、2.45GHzなどがありますが、一般的に低周波数帯は主に電磁誘導方式で通信が行われ、通信距離は短いですが水分の影響を受けにくい特性を持っています。また高周波数帯は主に電波方式で通信が行われ、通信距離は長くなりますが、水分や金属の影響を受けやすいといった特徴を持っています。
なお、日本国内でRFIDを使用する場合、電波法令で定められた技術基準に適合している無線機であることを証明するマーク、通称「技適マーク」がついた製品である必要があります。

(4) RFID の識別コード
無線で読み取られる RFIDタグを認識するためには、それぞれの RFIDタグを特定するための情報として識別コードが使われます。世界的に広く使われている識別コードには、ISO/IEC 15459 や流通を中心とした企業活動の効率化及び高度化のための標準化を進めている GS1 が定める EPC (Electronic Product Code) があります。EPCはバーコードを中心に利用されてきたGS1識別コードをベースにRFIDでも利用できるようにしたものとなっています。

GS1の識別コードは用途が明確で、仕様書も公開されているため、RFIDで利用するユニーク識別コードとして利用しやすいコードになっています。GS1では、日本でもよく使われている商品識別用の JANコードをはじめとして、企業・場所、輸送単位、資産管理といった様々な用途向けに識別コード体系が用意していて、これらをRFIDタグにも格納できるようにしたものがEPCです。GS1の標準の多くはISO国際規格に準拠していて、GS1識別コードについてもISO/IEC 15459が規定するユニーク識別コードに準拠したコード体系になっています。よって、GS1標準は利用用途を絞ってISO国際規格を活用した業界標準です。

(5) RFID のセキュリティリスク
RFIDタグは電波が届く範囲であれば、RFIDリーダーを使えば誰でもその情報を読み取ることができます。離れたところから遮蔽物があっても RFIDタグの情報が読める便利な面がある一方、意図しない第三者が RFIDタグの情報を読み取ることも可能です。
RFIDタグは識別コードによって、自社が必要としている RFIDタグであるかどうかを判別するのが一般的です。標準化された認識コードを使うことで、自社で利用している RFIDタグ以外の RFIDタグが読み取れても区別できるようシステム側で識別することが可能となります。
RFIDタグは ICチップ内に複数のメモリ・バンクを持っており、RFIDタグの情報を書き換えることができないよう (Read-Only) に設定する仕組みを持っています。

RFIDタグは誰でもその情報を読み取れることが特徴ですが、ICチップ内の特定の領域を暗号化し、不特定多数の第三者が内容を読み取れないように設定する仕組みも持っています。暗号化されたデータは、解読するためのキーを持っていなければ内容を知ることはできないため、利用目的によってはデータの一部を暗号化することで機密性を高めることが可能となります。ただし、データを暗号化したり、暗号化されたデータを解読するためには、それぞれ特殊な処理が必要になるのに加え、CPUなどの処理能力にも依存しますので、データの暗号化は RFIDタグの利用目的に応じて慎重に検討する必要があります。

弊社では効果の高い技術を利用しやすいサービス「HAKO-FLO (ハコフロ)」としてご提供させていただいています。物流管理においてお悩みの方がいらっしゃれば、導入に於けるコンサルティングから実運用までサポートさせて頂いておりますので、ぜひ一度弊社にご相談ください


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