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IWLA Conference & Expo 2025 現地レポート: 倉庫・物流の未来を形作る潮流 | Newsletter Vol. 22, 2025/5/22

IWLA Conference # Expo 2025

— Newsletter Archive: Newsletter Vol. 22, 2025/5/22 —

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今回のニュースレターでは、弊社 TOKYO ELECTRON DEVICE AMERICA INC. (TEDAI) が倉庫 DX ソリューション「HAKO-FLO® (ハコフロ)」を出展・展示した「IWLA Conference and Expo 2025」のレポートをお届けいたします。

イベント概要と開催背景

IWLA (International Warehouse Logistics Association: 国際倉庫物流協会) は、北米を中心に倉庫業および 3PL (サードパーティ・ロジスティクス) 業界の事業者・専門家が加盟する業界団体で、同協会が主催する年次イベント「IWLA Conference and Expo 2025」は、物流・倉庫分野における最先端の技術や業務課題、経営戦略などを共有するイベントです。

米国アリゾナ州ツーソンにて 2025 年 5月 4日から 6日にかけて開催された今年のイベントには、3PL事業者や倉庫管理者をはじめ、派遣業や倉庫設備、輸送・ロジスティクス、不動産業、システムベンダー、テクノロジー企業など幅広い企業が参加・出展し、「人材不足への対応」や「自動化技術の活用」、「在庫精度の向上」といった喫緊の課題に関する知見を共有するとともに、今後の物流業界が進む方向性について議論が交わされていました。

会場となった JW Marriott Sparr Pass Resort の展示会場では、物流・倉庫運営の現場における課題解決につながる提案が紹介されました。中でも今年は、「人材不足」や「自動化の本格導入」、「システムの柔軟性向上」「AIによる労務管理の進化」、「サステナビリティ対応」、「レジリエンス強化」といった、業界の転換点とも思われるトレンドが見受けられました。

HAKO-FLO Booth at IWLA Conference & Expo 2025

弊社は倉庫 DX ソリューション「HAKO-FLO®」を出展し、検品・棚卸時間を短縮し在庫管理の効率化を支援する「RFID Query」や、AR 技術を活用した採寸機能を提供しさらに損傷情報を自動通知する「EZ Report」、倉庫現場の情報の見える化を促進しニーズに合わせた柔軟な拡張性を提供する「HAKO-FLO® CLOUD」に加え、弊社が現在取り組んでいる外装箱提案ソリューションなどを紹介しました。

特許出願中

HAKO-FLO

注目された業界の課題とトレンド

今年のイベントでは、データドリブンな倉庫運営が注目を集めていました。センサーや IoT、AI 分析ツールを活用して、倉庫内の作業状況や在庫状況をリアルタイムで把握し、異常検知やパフォーマンス最適化を図る取り組みが広がっています。従来の「事後分析」ではなく、「予測型データ活用」によって意思決定の質を高める動きが注目されていました。

また、自動化がこれまでの「選択肢」から「前提条件」へと変わりつつある点にも注目が集まっていました。自律型フォークリフトやロボティクスによるピッキング技術などが紹介され、慢性的な人手不足に対応しつつ、需要の変動に柔軟に対応できる体制を整える動きが加速しています。

このような中で、導入のしやすさと拡張性を備えたモジュール型システムへのニーズも高まっています。大規模な初期投資を必要とせず、段階的に導入・拡張できる WMS や自動化機器への注目が集まっており、変化の激しい市場環境下での「機動力」が求められているように感じました。

労務管理においては、AIとウェアラブル デバイスの活用が進み、作業員の動線分析や作業効率の可視化、安全性向上といった面で効果を上げています。人材の定着や働きがいを高める取り組みとテクノロジーの融合が進み、今後の人材戦略においても不可欠な要素となりそうです。

一方、ESG (環境・社会・ガバナンス) に配慮したサステナブル物流も、すでに “推奨事項” ではなく“標準機能”として求められ始めています。持続可能な倉庫運営へのシフトが進んでいる様子が伝わってきました。

さらに、近年のパンデミックや国際物流の混乱を受け、レジリエンス (回復力) やリスク管理の強化も大きなテーマとなっていました。クラウドベースの WMS や、複数拠点への在庫分散、BCP (事業継続計画) の重要性などが議論され、サイバーセキュリティを含めた危機対応体制の整備が急務であることが再認識されました。

そして、システム間の連携・相互運用性の確保も見逃せないポイントです。ERP や TMS、EC 基盤など、さまざまな業務システムとスムーズに連携できるオープンなアーキテクチャや API ベースのソリューションが求められており、「つながる物流」が今後のトレンドとなりそうです。

基調講演とブレイクアウト セッションのハイライト

また、イベント期間中には基調講演やブレイクアウト セッションも行われました。オープニングの基調講演「Business Leadership – “The Heart-Led Leader”」では、感情や人間関係を重視した「Heart-Led Leadership (心で導くリーダーシップ)」の提唱者でありベストセラー作家でもある Tommy Spalding氏が登壇し、彼の39年にわたるリーダーシップの歩みと、教師が生徒に与える影響や銀行員による地域貢献のエピソードなどのストーリーを交えながら、「影響力」(Influence) や「心で導くリーダーシップ」(Heart-led Leadership) の重要性を紹介しました。Spalding氏は、リーダーとは他者に奉仕する存在であるべきだと述べ、平均的な人は生涯で 8万人の人生に影響を与えるという研究結果を引用しながら、「ビジネスを追いかけるのではなく、人間関係を築くこと」を呼びかけていました。

続くセッションでは、ITR Economics社の Taylor St. Germain氏が経済予測について講演し、インフレや金利上昇といった課題はあるものの、2025年から 2029年にかけては 5年間の経済成長が見込まれることが報告されました。ただし、インフレや金利上昇に加えて人件費や電力、光熱費なども上昇が続くことが予想されており、2030年に経済成長のピークを迎えるも予想されるとしていました。トランプ政権の貿易関連の動きは、経済状況にはあまり影響しないことも予想されているとも報告されていました。

ブレイクアウト セッションでは、物流業界向けロボット自動化ソリューションを手掛けるテクノロジー企業の代表者によるロボット化及び自動化の必要性に関する議論や、進化するニッチな配送の複雑性に対応するため専門キャリアの需要の高まり、倉庫業務における AI の可能性についての議論など、現場に直結するテーマが数多く取り上げられ、来場者の関心を集めていました。

弊社の倉庫 DX ソリューション「HAKO-FLO® (ハコフロ)」では、今回ご紹介した市場のトレンドを意識しながら、お客様のペインポイントを解消するソリューションを融合し、提案して参ります。
お困りの課題がありましたら是非一度ご相談ください。